「これの実機あります?」
WX310Jのモックを手に取りながら電機店のケータイ・コーナーでこう尋ねた一人の男がいた。
「そちらの実機はないですねぇ」
男は苦虫をかむような顔をし、WX310Jの指紋センサーユニットを指さしながら、再度尋ねた。
「ここの使用感ってどうなんですか?」
事前にネットで調べた限り、積極的にいい!という評価は少なく、ダメ、最低の評価が遠慮なく下されまくっていただけに、使用感を確かめずに購入するのはためらわれた。
「ん〜、体質にもよるみたいで。ダメだっていう方も多いですねぇ」
ネット上にある情報と大差ない、返答だった。
男がふと、隣に目をやると、W-ZERO3のパンフレットが・・・
「これの在庫あるんですか?」
「ありますよ。デモ機もあるんで。どうぞ」
男はW-ZERO3を触りまくった。その間、WX310Jの存在を忘れていたといってよい。しかし、我に返った瞬間、でかい!でかいぞ!これを毎日持ち歩くのかお前は!お前というやつは!
男は、再び悩みはじめた。WX310Jか、W-ZERO3か。答えはすぐには出なかった。男は、電機店の一角に儲けられたガンプラ・コーナーで、しばしケータイのことを忘れてアカツキ!アカツキどこだ!と言いながら叫びながらうめきながら、HGシラヌイアカツキガンダムを探した。しかし、すでに売り切れてしまったのか。そこにはアカツキの姿はなかった。ネオ・・・。男は肩を落として、マック・コーナーへ。いんてり・はいってり、とつぶやきながら新しいiMacを触った。そのiMacがいんてり・はいってりなのか、G5なのかはちゃんと見なかったが、とにかく男は、ケータイのことを忘れさせてくれる何かを探していたのだ。
しかし、電機店を1周して戻ってきた、ケータイ・コーナー。否応なくつきつけられる現実。どちらも在庫はある。W-ZERO3の在庫さえなければ、何の迷いもなく決められたのに!神よ!そう叫びながら、
「これ機種変でお願いします。」
指さしていたのは、WX310J(Red)だった。一瞬の衝動が、理由なくWX310Jを選ばせたのだった。
〜終わり〜
*WX310Jの使用感についてはもう少し経ってから書いてみます。
いんてり、はいんてり。